産学連携のコンソーシアム「みんなのサツマイモを守るプロジェクト-Save the Sweet Potato-」、加盟団体が続々増加、認知度拡大へ。
「らく楽ガーデン」から広がる園芸の可能性、新たなつながり。
※掲載内容は取材当時のものです。
プロジェクト概要
「らく楽ガーデン」は、園芸に触れることでうまれる生きがいづくりや、「老いることを楽しむ」社会の実現に向けてはじめた事業です。認知症当事者の方や高齢者施設に通われるご年配の方々がお世話をする花壇=「らく楽ガーデン」花壇の設置及び運営や、誰もが使いやすい園芸アイテムやキットの開発を進めています。これまでの活動と、新しい活動「オレンジパートナーズ」(園芸部)をご紹介します。
Q1 だれもが老いるからこそ伝えたい!認知症やアルツハイマーを知ってもらうための啓蒙活動とは
9月21日は、世界アルツハイマーデーです。1994年「国際アルツハイマー病協会」(ADI)が、世界保健機関(WHO)と共 同で毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、この日を中心に9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、認知症の啓蒙を実施しています。welzoは、この世界アルツハイマーデーに向けて様々な啓蒙活動を毎年行っています。
今年は、以下の取り組みを行いました。 ~施設を越えたつながり~ ・認知症フレンドリーセンター開所に向けた花植え活動&寄贈 ・らく楽ガーデンの花植え@アイランドシティ中央公園、西部運動公園 ~世代を超えたつながり~ ・西陵高校園芸部とのコラボレーション~Social the chain~ ・もやい聖友会での子どもたちへの体験活動&寄贈 ~地域を超えたつながり~ ・シブハナとのコラボレーション
特に、印象的だったのは、9月9日(土)実施した西陵高校文化祭の園芸部ブースでの啓蒙活動でした。園芸部の皆さんが多くの方に園芸の魅力とアルツハイマーや認知症について知ってもらいたいという想いのもと、社会福祉法人さわら福祉会特別養護老人ホームマナハウス様で育てたマリーゴールドの花苗の配布を実施しました。この花苗は、壱岐保育園の子供たちも参加する中で種を撒き、本年の酷暑環境下をマナハウス様で丹念に育てて頂いたもので、当社は種や必要資材の提供および企画検討に参加いたしました。 実施日前には、園芸部の皆様にマナハウス様の見学をするなど、アルツハイマーや認知症と向き合った上で、啓蒙活動のアイデア出しやタイトル「Social the chain」を考え、チラシ・WEBページ等の告知媒体を作成して頂きました。その結果、準備していたマリーゴールドの花苗100本は、ヨーヨー釣り参加の景品として、園芸部員の皆様の丁寧な説明を添えて手渡し、午前中には無くなる盛況ぶりでした。
Q2 福岡オレンジパートナーズ参画企業さんと「らく楽ガーデン」花壇を設置し、当事者と一緒にするオレンジガーデニング活動とは
弊社が運営する、「らく楽ガーデン」花壇は、福岡市内のアイランドシティ中央公園、西部運動公園、福岡市総合体育館、認知症フレンドリーセンターの計4カ所にあります。
9月15日(金)福岡市認知症フレンドリーセンター開所に合わせ、福岡市オレンジパートナーズの会員「株式会社翔薬様」との協働により、プランター花壇を設置いたしました。 開所前日に、認知症当事者・家族をはじめ、高齢者施設利用者・介護職員・認知症ライフサポートワーカーの方々と一緒に、認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色の花を咲かせる「マリーゴールド」をプランターに植える活動を行いました。活動中は皆様慣れた手つきで植付作業をし、和気あいあいとした空気の中で、笑顔の絶えない時間となりました。 植付の後は簡単なお菓子とお茶でお茶会を行い、皆様笑顔でお話しされている姿が印象的でした。
【株式会社翔薬 石松様・林田様より】 認知症当事者と何十人もお話しする機会を設けてきましたが、実際に一緒に花植えしてみて、今までで一番当事者の方が笑顔だったんです。初対面の介護事業者さんや認知症フレンドリーセンターさんとも打ち解けやすく、いち参加者としてもまさに「アウェーからホーム」の感覚で活動を楽しむことができました。 当事者の方や関わり合うすべての人と一緒になって園芸に取り組む中で、お互いにわかり合い「ホーム」が広がっていくことにワクワクしていますので、これからもぜひ参加していきたいと思います。
Q3 「オレンジパートナーズ」(園芸部)の立上げで目指す新たな可能性とは
10月16日(月)福岡市が主催する、認知症に関する勉強会「NEXTミーティング」へ、弊社担当者が登壇しました。この勉強会は、福岡オレンジパートナーズに参加している認知症当事者の方や企業などが集まって、意見交換や認知症当事者の方が自分らしく生きるために何ができるかを考え、実際の取り組みにつなげていくことを目指しています。 弊社からは、「らく楽ガーデン」についての説明や、「園芸」と「認知症」の親和性について、これまでの事例報告、そして新しく進めている「オレンジパートナーズ」(園芸部)についてご紹介しました。 この「オレンジパートナーズ」(園芸部)は、認知症フレンドリーセンターや福岡市総合体育館などで行う、当事者・高齢者の方々の園芸を通した社会参画活動を、認知症フレンドリーな製品・サービスを検討する企業が一緒に行うことで、相互理解の場になることを目的にしています。 すでに、前の項で紹介させていただいた“翔薬さん”にも参加いただいており、活動の継続性・拡大性を持たせるために、welzoのみでの運営ではなく、協働・協賛という形で、今後も、参加企業を募る予定です。参加企業のメリットとしては、①当事者との距離を縮められること②広報・営業のフックとして活用できること③従業員の方のワーク・エンゲージメントになりうること、があげられると考えています。
オレンジパートナーズという福岡市の取り組みに参画したからこそ、共生社会の実現へ向けて弊社ができることを考え、認知症当事者の方と同じ目線で、企業という垣根を越えて共に活動できる「オレンジパートナーズ」(園芸部)を立上げる価値があるのではと考えることができました。ここでは、園芸ならではの敷居の低さを活かし、誰もがホームのようにくつろげる空間を作っていきます。
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